乳児期のノンバーバルコミュニケーションの重要性
子どもの発達段階別、【ノンバーバルコミュニケーションの重要性】の第2弾です。
今回は、乳児編です。
文部科学省のHPには、『乳児は、外界への急激な環境の変化に対応し、著しい心身の発達とともに、生活のリズムの形成を始める。特に、視覚、聴覚、嗅覚などの感覚は鋭敏で、泣く、笑うなどの表情の変化や、からだの動き、「あーうー」「ばぶばぶ」といった 喃語(なんご)(まだ言葉にならない段階の声)により、自分の欲求を表現する。また、保護者など特定の大人との継続的な関わりにおいて、愛されること、大切にされることで、情緒的な絆(愛着)が深まり情緒が安定し、人への信頼感をはぐくんでいくが、特にスキンシップは大きな役割を果たすと言われている。乳児は、この基本的な信頼感を心の拠りどころとし、徐々に身近な人に働きかけ、歩行の開始などとともに行動範囲を広げていく。』
と、説明されています。
愛着形成には、やはりノンバーバルコミュニケーションであるスキンシップに大きな役割があると書かれています。
I. 視覚的な愛情表現
乳児期は言葉をまだ理解できない時期であり、表情や身ぶり手ぶりなどのノンバーバルコミュニケーションが唯一の意思表示手段で、視覚的なコミュニケーションが特に重要です。
赤ちゃんは視界に入る色や形、動きに敏感であり、親が愛情を込めた視線や表情を提供することで、赤ちゃんは安心感を得ることができます。
II. 触れ合いの重要性
乳児は触れられることで安心感や信頼感を得ます。
親が積極的に抱っこやスキンシップを通じて触れ合うことで、赤ちゃんは愛情と温かさを感じ、心身ともに安定します。
触れ合いは、親子の絆を深める重要な要素となります。
III. 音声とリズムによる結びつき
言葉を理解できない乳児にとって、音声やリズムがコミュニケーションの重要な要素です。
親が優しい声で歌ったり、心地よいリズムで揺れ動くことで、赤ちゃんは聴覚を通じて親との結びつきを感じ、コミュニケーションが生まれます。
赤ちゃんの泣き声はニーズを示す重要なサインです。
親はそれらを理解し、迅速に対応する必要があります。
しかし、赤ちゃんのサインに即時に反応できない状況もあるかもしれません。
その場合でも、できるだけ早く応答することを心がけましょう。
ポイントは一日の中で、ゆったりとしたコミュニケーションの時間を確保することです。
IV. 表情と共感の構築
乳児は表情で感情を表現しますが、同時に親の表情を通じて感情を読み取ります。
乳児も人の笑顔と怒り顔を見分けることができるのです!
親が笑顔で接することで、赤ちゃんは安心感を覚え、親子の共感が形成されます。
赤ちゃんの表情に対して適切な反応を示すことが、コミュニケーションスキルの基盤を築く鍵です。
親子の非言語的なやり取りを通じて、お互いの「シンクロ」が高まっていきます。
赤ちゃんの微笑みに笑顔で応える等、非言語的な「会話」が成立すると、赤ちゃんは自分が受容されていると感じます。
この応答の積み重ねが信頼関係形成の基盤となります。
V. 信頼と安全な環境の提供
乳児期のノンバーバルコミュニケーションは、赤ちゃんにとっての信頼と安全な環境を構築する重要な役割を果たします。
親が一貫して優しいコミュニケーションを提供することで、赤ちゃんは予測可能な環境を感じ、安心して成長することができます。
VI. 親子の深い絆の基礎
乳児期のノンバーバルコミュニケーションは、親子の深い絆を築く基礎を形成します。
親が赤ちゃんとの相互作用に意識的に取り組むことで、強固な親子の結びつきが生まれます。
赤ちゃんとの信頼と理解を築くことは、将来の健全な発達に寄与します。
以上のように、乳児期のノンバーバルコミュニケーションは、子どもの人格形成に欠かせません。
親の理解と愛情ある関わりによって、健全な発達が促されるます。
乳児期に赤ちゃんと親の相互の信頼と理解を築けたなら、その後の心身の発達においてその経過はより順調なものになるでしょう。
是非この分野に力を注いで、より明るい家族の未来を手に入れてください。