青年期のノンバーバルコミュニケーションの重要性
子どもの発達段階別、【ノンバーバルコミュニケーションの重要性】の第6弾です。
今回は青年期編です。
Ⅰ.自我同一性の確立が課題となる時期
青年期も思春期同様に自我同一性の確立が課題となる時期でありますが、ピアグループ(同世代の仲間)関係を通じて自己を見出していきます。
そのため、仲間内のノンバーバルコミュニケーションは、言葉だけでは表現しきれない、感情や信頼を構築する上で重要で、居心地の良さや安心感に大きな影響を与えます。
表情、身振り、視線などの要素は、感情や考えを伝えるための大切な手段となります。
身体的な表現が豊かであることは、他者との関係を深め、自己を理解する一助となります。
Ⅱ.恋愛感情が芽生える時期
青年期は恋愛感情が芽生える時期でもあります。
告白やデートではノンバーバルコミュニケーションが重要な役割を果たします。
照れくさそうな表情や目線の移り変わりといったサインを通じて、相手への思いを伝えるのです。
パートナーとのノンバーバルなコミュニケーションは、お互いの感情や意図を把握するために欠かせません。
身振りや視線は直感的なコミュニケーションを可能にし、愛情や信頼を深める手助けとなります。
Ⅲ.将来の職業選択や就職活動の時期
青年期は将来の職業選択や就職活動がテーマとなります。
非言語的な印象が、面接やビジネス環境での成功に影響を与えることがあります。
社会人としてのコミュニケーション能力の基礎もこの時期に培われます。
挨拶のしかた、電話応対、身だしなみといった社会性も判断の基準となります。
良い印象を与えるためには、自身のノンバーバルな表現に気を配り、相手との良好な関係を築くスキルが必要です。
Ⅳ.デジタルテクノロジーの普及が進む時期
青年期はデジタルテクノロジーの普及が進む時期でもあります。
テキストやSNSを通じたデジタルコミュニケーションも重要ですが、顔を見てのコミュニケーション、つまりオフラインでの実際の交流を続けることの大切さが依然として存在します。
青年たちはデジタルとアナログの両方でコミュニケーションスキルを磨く必要があります。
青年期のノンバーバルなコミュニケーションスキルは、将来の対人関係や仕事において大きな影響を与えます。
自己表現の豊かさや他者への理解は、人間関係の質を向上させ、成功に繋がることがあります。
Ⅴ.親からの自立の時期
この時期は親からの自立が課題となりますが、家族とのコミュニケーションも依然として重要です。
親の温かな眼差しや励ましの言葉かけは、青年の背中を押してくれるはずです。
以上のように、青年期のコミュニケーション力はその後の人生を方向づける重要な時期といえます。
親として、青年のサインに寄り添い、大きな可能性を引き出す関わりがとても大切です。
大人になったのだからと突き放すのではなく、温かな関係を築き続けるよう励みたいですね。